あのときやりたかった「あれ」、眠っていませんか?


先日、私の入っているダンスサークルで、ひとりの仲間が先生に「やめます」と伝え、涙ながらに去っていきました。

その方は、77歳。

今日はその方のことと、私自身のこと、そして子育て中のパパママに伝えたいことを書きます。

77歳の仲間が、ダンスをやめた日

彼女がやめる理由は、こうでした。

お孫さんが独立したことで、ダンスに対する気力がなくなってしまったこと。そして、振り覚えが遅くなったこと。体は動くのに、振りを覚えられないから踊れない——そのジレンマを、ずっと抱えていたそうです。

チームメイトはみんな引き止めました。「できる範囲でいいじゃない」「やめる必要はないよ」と。でも、彼女の意思は固かった。

彼女には完璧主義なところがありました。だから、できない自分が許せなかったのかもしれません。

体は動く。痛いところもない。なのに、あんなに大好きだったダンスをなぜやめてしまうのか——正直、私たちには理解できませんでした。

でも、しばらく考えて、こう思ったんです。

**人にはそれぞれ、大事にしているものが違う。人生のモットーも違う。**その違いを受け入れて、人はその人に合った「最適」を選んで生きていくのかな、と。

彼女にとっては「完璧に踊れる自分」こそがダンスだった。それなら、その選択も彼女の「最適」なのだと。

「いつか」は、来ませんでした

実は私も、一度ダンスをやめた人間です。

10代からプロを目指して踊ってきて、挫折して、ダンスから離れました。それでも心のどこかで「いつかまた」という思いを持って、日々を過ごしていました。

その「いつか」が来ないまま、何年も経ちました。

変わったきっかけは、大きな自然災害を目の当たりにしたことです。当たり前だと思っていた日常が、一瞬で失われていく。それを見て、思い知りました。

「いつか」は来ない。今やらなければ。

私はダンスを再び始めました。あの時始めていなかったら、今もきっと「いつか」と言い続けていたと思います。

子育て中は「やりたいことができない」——でも

子育て中のパパママは、「やりたいことができない」場面が本当に多いと思います。

でも、「母だから」「父だから」、子どものために我慢するのは当然——そう思い込んでしまうと、お互いに苦しくなる一方ではないでしょうか。

だから、こんな日を作ってみるのはどうでしょう。

  • 今日はママがひとりでお出かけの日
  • 今日はパパが友だちと飲みに行く日
  • 今日はおばあちゃんたちにお願いして、夫婦でお出かけする日
  • 今日は家族みんなでお出かけする日

お互いの「やりたい」を、順番に叶えていく。それができたら、きっとみんなが幸せでいられます。

がまんを積み重ねた親の背中より、**「やりたいことを楽しんでいる親の背中」**の方が、子どもに見せたい姿だと私は思うんです。

世間の「あたりまえ」に縛られなくていい

「親なんだから」「もう歳なんだから」「今さら始めても」——世間にはいろんな「あたりまえ」があります。

でも、77歳までダンスを続けた彼女を見てきた私は、断言できます。何歳からでも、どんな立場でも、「やりたい」を持って生きている人は輝いています。

世間の「あたりまえ」に縛られず、いい意味での自分本位で、幸せに生きていい。

あなたの人生の「最適」は、あなたが選んでいいんです。

まとめ あのときやりたかった「あれ」

最後に、聞かせてください。

あのときやりたかった「あれ」——あなたの中に、眠っていませんか?

楽器、絵、旅、勉強、スポーツ、ダンス。「いつか」の棚にしまったままの「あれ」。

「いつか」は、待っていても来ません。でも、今日から小さく始めることはできます。週に1回、月に1回、ほんの5分からでも。

あなたの「やりたい」が、ひだまりのように、あなた自身とご家族を温めてくれますように。